東日本大震災はとても大きな地震で、何年たってもその余震と思われる大きな地震が起きるほどです。
この時に大津波が太平洋側の地域を襲ったわけですが、特に東北沖が震源だったので東北に大きな被害がありました。
今でも鮮明に記憶している人はおおいかもしれません。
福島第一原発で大きな事故が起こりました。
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目次
福島第一原発の1号機は津波対策をしていなかった
日本の場合は原発を海のすぐ近くに建てています。
と言うことは、津波対策をしなくてはなりません。
しかし、残念ながら福島第一原発の1号機はアメリカの会社が設計したこともあって、ハリケーン対策はしているものの津波対策をしていませんでした。
2号機以降は日本の会社が設計しているにも関わらず、津波対策をしなかったのも問題です。
電源があれば津波が来ても核燃料を冷やすことができたでしょう。
不幸なことに東日本大震災の時、1~3号機は稼働中だったために、稼働を停止したらすぐに核燃料を冷やす必要がありました。
しかし、津波によって全電源が流されてしまったために冷やせなくなりました。
テレビでは連日、水素爆発した様子が報道されたことは今でも覚えている人が多いかもしれません。
これによって建屋が壊れてしまいました。
ただし、建屋が壊れただけで済んだのは不幸中の幸いでしょう。
もしも、格納容器や圧力容器が壊れていたら、もっと大量の放射能が漏れだしていたことが考えられるからです。
あまりにも放射線量が高いので誰も近付くことができない
格納容器や圧力容器が無事だったというわけではありません。
核燃料は冷やさないとものすごい高温になってしまうために、溶けて格納容器や圧力容器の底が溶けていると思われます。
きちんと確認できていればいいのですが、あまりにも放射線量が高いので誰も近付くことができません。
放射線量が高い場所でも撮影できるカメラである程度の調査はしたものの、大きな地震と津波によって建屋内がごちゃごちゃしていますから撮影自体がかなり難しいです。
徐々に報道されなくなっていますので、詳しい今の状況を知ることが難しいことも事実です。
ただ、溶けてしまった核燃料をどうやって処理するのかはとても大きな問題なので、その行方には注目しなくてはなりません。
通常であれば使用済み核燃料が溶けて変形していませんので、これならスムーズに処理することができます。
まだ、最終処分場が決まっているわけではありませんが、処理する場所がありますからできる限りのことはできます。
しかし、溶けて変形していると上手く運搬することも難しいでしょう。
福島第一原発の中で処理するわけではありません。
そもそも核燃料がどのような状態なのかが詳しくわかっていませんし、まだまだどうなるのかはわかりません。
大量の地下水が流れていることも問題を大きくした
これだけを見ても大きな事故だったことがわかりますが、福島第一原発の地下には大量の地下水が流れていることも問題を大きくしました。
その地下水は大量に海に流れだしたので、周辺海域ではしばらく漁ができなくなりました。
そのおかげと言っても良いかもしれませんが、周辺海域の魚の量が格段に増えたようです。
よくニュースで魚の漁獲量が減ったと言われていますが、これは魚を取りすぎていることが影響しています。
福島第一原発の周辺海域では魚を全く取らない状態が何年にもわたって続いたので、魚が多くなったのでしょう。
問題は、福島県沖の魚の需要がどれだけあるのかと言うことです。
大漁であったとしても、風評被害があるために未だに避けてしまう人は少なくありません。
他の原発でも当たり前に行われている処理水の問題もあります。
原発では、核燃料を冷やすので大量の汚染水がありますが、それを処理して海に流すことが当たり前です。
今でも世界中の原発では処理水を海洋放出しています。
しかし、風評被害が懸念されることもあって、なかなか処理することが難しくなりました。
風評被害によって福島県沖の魚が避けられてしまう
仕方がないので処理水をタンクに貯蔵したのですが、その量が膨大な量となりました。
このため、海洋放出する可能性が高くはなっていますが、そうすると福島の漁師さんたちが猛反発するでしょう。
またも風評被害によって福島県沖の魚が避けられてしまうことが考えられるからです。
いまだに原発事故のインパクトが大きいのでしょう。
徐々に風評被害が改善されていったのかもしれませんが、処理水を海洋放出すれば大きく報道される可能性もありますし、また風評被害が大きくなる可能性があります。
処理水を本当に海洋放出しても良いのか異論を唱えている科学者もいますし、この問題は今後も尾を引くかもしれません。
事故処理をすることもとても大変なことですが、風評被害がまた起こる可能性もありますし、いろいろな面から考えてみても、それだけ大きな事故だったということでしょう。
ずっと原発の安全神話が言われてはいましたが、事故を起こすと大変ですし、そもそも使用済み核燃料をどうすべきかと言う問題も残っています。
まとめ
あまりにも大きすぎた事故でしたし、まだまだ問題が長引きそうです。
最終更新日 2025年4月29日